2012年04月20日

山の花屋のコーヒータイム 其の三『春の芝生の管理』

みなさま、こんにちは。

店主のカツミです。



今日は二十四節気の「穀雨」の日です。

陰暦の暦通り雨になりました。

植物にとっては恵みの雨になりますね。



これからは雨が降るにつれて植物はどんどん新芽を伸ばしていきます。

芝生もそうですね。



ということで、今回のコーヒータイムは『春の芝生の管理』について、私なりに書きたいと思います。



芝生とは一般に高麗芝のことです。

洋芝は管理方法もかなり異なります。

ここでは高麗芝についてです。



今の季節、芝生は少しだけ青くなってきたところですね。

まず、一番に行うことは雑草の除去です。

芝生が青くなってから行うと雑草との見分けが付き難くなりますので、今がベストでしょう。

私はちょっと変わった鎌を使って雑草を抜きます。

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刃の部分がかなり大きくギザギザになってます。

これを雑草の付け根に差し込み引き抜きます。

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そうすると画像のように根っこが切れることなく、ギザギザに引っかかって抜けます。

とても便利な鎌です。



次に行うのは、サッチ(芝生の枯葉)の除去です。

きっと今の芝生は次のような状態だと思います。


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結構枯葉が目立ちます。

私は冬はこのままにしておきます。

なぜなら、この枯葉が覆っている為に雑草の種なども落ち難いと思います。

でも春には芝生に日光を当てるようにするため除去したほうが発育が良くなります。

熊手などを使ってていねいに除去しましょう。


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結構な量のサッチがとれます。



この後目砂、芝生専用の粒状肥料を施します。

芝生の施肥は非常に重要です。

高麗芝はイネ科なのでとても肥料食いです。

年に最低2回は施しましょう。

施す時季は春前と秋前がいいと思います。

どちらも芝生の生長が旺盛になる前です。

私達もそうですが、栄養がなくなると病気になったりしますね。

芝生も同じで肥料がないと雑草に負けてしまったり、病気になったりします。

そうならない為にも施肥は重要です。

芝生が健全に伸びれば雑草の種が落ちても土まで行きませんので雑草も減ります。



ここまで行っておけば後は雨のたびに青々と美しい芝が生え揃います。

みなさまもぜひお試し下さい。



次回のコーヒータイムは『常緑樹の剪定』について書きたいと思います。
posted by オレンジベリー店長 at 13:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 山の花屋のコーヒータイム

2012年03月19日

山の花屋のコーヒータイム 其の二『寒肥の巻』

みなさま、こんにちは。
店主のカツミです。

今回のコーヒータイムですが、『寒肥』について書きたいと思います。

寒肥、字の通り樹木などに寒いときに肥料を施すことですね。

私なりの寒肥のやり方です。

まず有機質の堆肥。

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私は店の近くの乗馬クラブで作られている、甲山バークを使用。
馬の堆肥は繊維質が多く、土の中に空気を入れやすくなります。
さらにこの堆肥には有機物を無機物に分解してくれる細菌類をブレンドしてあるので、よりはやく豊かな土壌を作ることが出来ます。
有機物のままでは植物には意味がありません。
無機物になってこそ植物にとって養分の意味があります。

これに固形の肥料をブレンド。

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これは、先ほどの有機物が無機物になるまでの間に効果があります。

これら2種類をよくブレンドします。

そして掘削。
穴の深さは40cmくらい掘ります。
あまり浅いと根っこの切断もできませんし、寒肥の重要な意味である土壌に空気をいれることができません。
よく上辺だけ入れている寒肥を見ますが、やらないよりマシくらいです。
やはり土壌の活性のためにしっかり穴を掘る必要があります。
穴の場所は、ちょうど根っこの先端付近。
ちょうど枝の先端真下にあたります。
樹木は自然状態だと樹形と根っこの形は同じになるようです。

その穴にブレンドした肥料を入れます。
すぐに土を被せてはいけません。
穴の中でしっかり土を混ぜてください。
これも有機物を細菌類にふれさせるという意味があります。
私は使用しませんが、油粕のみを入れる場合は絶対土とよく混ぜたほうがいいです。

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そして上からしっかり土を被せます。

私は樹木の周りに3〜4箇所くらいこの穴を掘って肥料を施しています。

このように寒肥を行うと非常に効果があります。

みなさまもお試しください。



posted by オレンジベリー店長 at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 山の花屋のコーヒータイム

2012年02月06日

山の花屋のコーヒータイム 其の一 『薔薇の剪定の巻』

みなさま、こんにちは。
寒がりな店主のカツミです。
これから月に一度ほど『山の花屋のコーヒータイム』と称して植物のことを書きたいと思います。

二十四節気は植物と関わっていく上で、季節の移り変わりの目安になります。
節分を過ぎると暦の上では『春』のようです・・・・、山はまだ寒いのに。笑)
この時期からは日を追う毎に日没が遅くなって、日も長くなってきます。
植物の中には日照時間の長短にとても敏感なものもあります。
ちょっと見ただけではわかりませんが、植物は確実に動き始めています。まず土の中の根が活動を始めます。養分が芽吹きのために一気に芽に集中し、しだいに芽も動き始めます。

『山の花屋のコーヒータイム』其の一はこの時期の薔薇の剪定についてです。
薔薇はこの時期に不要な枝を剪定し、必要な枝に養分を効率良く運ばせるようにすることがとても重要な作業になります。
つる薔薇以外のブッシュ系(株立ちタイプ)やショートクライマー(オベリスクやアーチに仕立てやすいタイプ)、四季咲き、返り咲きの薔薇は、2月中旬から3月上旬の新芽が動き出す前に剪定をします。
高さは好みで樹高の1/3〜1/2程度の切戻しをします。2月に入ると、芽の位置がはっきりしてくるので、丈夫そうな芽の場所を選び、その1センチくらい上の位置で切ります。
芽は、内側や横に向いたものと外側に向いたものがあり、外側に向いたものの上で切るのが原則です。
強く剪定すると花の数は少なくなりますが、大きな花が咲きます。
逆に幹や枝を高めに残すと花は小ぶりになりますが、花数が多くなります。前年の生育が悪かったものや、古木で樹勢の衰えたものは中剪定にとどめ、枝葉を多く茂らせて樹勢を回復させてあげましょう。
後は寒肥を与え、病害虫の予防に石灰硫黄合剤の散布も新芽が出る前にしておくと良いですね。
薔薇以外で5〜6月に花を付ける紫陽花などの花木の剪定は、花付きが悪くなりますので年が明けてからはしない方が良いでしょう。


さて、オレンジベリーには今、ルピナス、アネモネ、、宿根イベリス、デージーなどの春を告げる花々がたくさん並び出しました。
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花期は長くありませんが、華やかさは抜群です。
このようなお花をお庭や窓辺にプラスして、一足お先に春の香りを感じてみてはいかがでしょう。

今日も挽きたての珈琲が美味しいです。笑)
posted by オレンジベリー店長 at 11:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 山の花屋のコーヒータイム